ねん金綴錦(ねんきんつづれにしき)

尾張徳川家に伝来し、現在財団法人徳川黎明会所蔵の「裂」は多数の名物裂を含み、総数約560件に上ります。

この中には金襴・間道などとともに「ねん金」と称される撚り金糸を用いた明時代の裂が六件含まれています。

ねん金の中でも無地ねん金は「珍品」で、伝世品の少ない作品です。

ざんぐりとして立体感があり、奥行きと深みが滲み出ています。

今回、名物裂の複製に力を注ぎ、植物染の研究にも努力している桝屋高尾の桝屋弘氏が無地ねん金の縦糸を再現して「ねん金綴錦」を再現しました。

奥行きのある繊細な表情はまさに、桝屋高尾のねん金綴錦でしか堪能できない貴重なものです。

糸から研究し、ねん金の持つ豪華で、さらりとした雰囲気を丹念な手織で成功させた美術品です。

「美しい布を創ること」「世の中に無いものを創り出すこと」。この一途で強い思いで、高尾 弘(ひろむ)は50年の長きにわたり織物に情熱を注いできました。

高尾 弘が困難を乗り越えて新しい世界に挑むのは、ただただ美しいものを生み出したいからです。そして、織りの真髄を究めたいからです。

生糸や染色、技法や意匠、そして夢を追求して、高尾 弘は多くの独創的な織物を生み出しました。その努力は実を結び、多くの特許を取得し、周囲の人々に驚きと感嘆を与えたのです。

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