唐棧織(とうざんおり)

唐棧織 (とうざんおり)は、細い木綿糸をインド藍や蘇芳などで染めて織りだしたもので、渋みのある縞柄が特徴です。

原産地はインドで、日本には安土桃山時代(16世紀末)にオランダ船でもたらされたのが最初だといわれています。

江戸初期寛永のころには、粋な縞模様や異国情緒溢れる色感、絹に似たツヤと風合いが江戸の人々に愛されました。このころは贅沢をいましめた天保の改革で絹織物の着用が禁止されたために、絹に代わる粋な織物として、もてはやされました。

細い糸で打ちこみがかたく織られているため、麻状の外観と絹のつやと風合いを有し、また細かい縞柄が江戸好みの渋く、いきな美しさをあらわしております。

細い木綿糸を使い、植物染料を用いて糸を染め、作り手が染料を口に含み、その味覚によって色をつくります。

現在、植物染料を使用し、手で織る伝統的な唐桟織を制作しているのは、館山の齊藤家のみ。