北村武資(きたむら たけし)

北村武資 (きたむら たけし)羅・経錦 人間国宝

北村武資は15歳の時から西陣織の技術を駆使しながら研究に没頭し、65年以上の歳月を織に捧げています。
1959年大阪髙島屋で開催された初代龍村平蔵展を見て感銘を受け、同日龍村美術織物株式会社に入社、その後、独り立ちへの歩みをはじめました。
1963年には京都の友禅作家森口華弘の主宰する染織研究会に参加するようになり、1965年伝統工芸日本染織展に初出品し、日本工芸会会長賞を受賞します。

1972年「長沙馬王堆漢墓(ちょうさまおうたいかんぼ)写真速報展」で出会った「羅」という織物。
その幻想的な美しさに魅せられ、しかもそれが2000年前の人々の生活の中で生きていた美しさであったことに感銘を受けた北村武資は日々羅の復元に取り組みます。
その時見た写真から推測して復元したということに、北村武資の卓越した才能を感じます。

次に北村武資が取り組んだのは「経錦」の復元でした。
中国の唐の時代に日本に伝わりましたが、奈良時代以降には織られなくなった織物です。

そして長年の功績が認められ1995年に「羅」、2000年には「経錦」の二つの技術で重要無形文化財保持者に認定されました。
どちらの技法についても「織物の組織そのものが表現」と考える北村武資。
「現代に生きる織」といわれる独自の世界は古代という領域にとどまらず現代の街並み、感性に合う織物を生み出しています。
そのため最高峰の中の逸品として着物ファンから絶大な信頼と期待を受けています。