矢田博

矢田博 本場加賀友禅作家

加賀友禅作家矢田博さんは先代・矢野博さんに師事し、55年には伝統工芸士に認定されました。
自然の情景をありのままに描くその確かな写生の能力によって、大変見事な作品を残されました。

こちらは松の傍で群れる鶴が一羽一羽丁寧に描かれた意匠となっております。 羽をぐっと大きく広げたり、空を仰ぐ鶴が表情豊かに、生き生きと表現されています。
鶴は、夫婦仲が大変良く一生を連れ添うことから、夫婦鶴(めおとつる)といわれて仲の良いことや長寿の象徴とされます。
また、松は常に緑を保ち、若々しさのイメージとされます。 そのふたつが組み合わさり、とても縁起の良い吉祥文様となっております。
まさに芸術の名にふさわしい、絵画のようなお品です。

矢野博の振袖

そしてこちらの振袖は金彩を用いた作品で少し古く、大変貴重なものです。
鮮やかな淡黄色地に加賀五彩「藍・臙脂・黄土・草・古代染」が矢田博さんから生命の息吹を与えられたかのように情熱を帯びた色合いで和洋の草花が優雅に咲き誇ります。
細い糸目糊置きの上に金彩を添えて、薔薇・菊・梅・百合などそれぞれが個性豊かな表現力で丁寧に。
花びらや雄しべ、茎など一つ一つに矢田博先生の【真心】が込められており、温かさをひしひしと感じるものとなっております。
いつまでも眺めていたい、本物だけが持つ“尽きない魅力”と“永遠性”がこちらの振袖に備わっています。

加賀友禅について