薗部正典

薗部正典 墨流し染め

薗部正典氏の工房、薗部染工は京都にあります。
薗部正典氏は2014年に「現代の名工(卓越した技能者)」に選ばれ、世界に二つとない墨流しの第一人者となりました。
絶妙な力加減で複雑な動きを表したデザインは息を飲むほどの美しさがございます。

墨流し染の歴史は今からおよそ1200年前の平安時代に、墨と松やにを用い、和紙に墨流しをし、貴族が和歌をしたためていたことがわかっています。
現在の墨流し染の工程は15メートルの水槽の水面に、色彩豊かな顔料を浮かべ波紋状の紋様を作ります。その後、振動や加筆を繰り返し、竹串で渦状に描いていきます。このようにして、複雑で不可思議な紋様を作っていきます。
生まれる紋様は、その時々の力加減や振動の具合で異なります。そのため同じ模様ができる事はなく、世界に1枚だけの柄ができあがります。墨の黒。「水に墨(くろ)を流す」と「苦労(くろう)を水に流す」をかけた意味合いがあり、縁起をかついだ紋様です。